先生への贈り物
ご訪問頂きありがとうございます。
こちらは前回のお話の続きです。
もし宜しければ、そちらからご覧下さい😸ムスカリの小径
隣の街へ行ってしまうエリン先生のために
デイジーと妹のローズはムスカリを摘んで小さな花束をつくりました。
手を繋いで急いで学校に戻ります。
菜の花畑の先の丘を越えたところで
ローズは桜の木ノ下に先生を見つけてうれしくなりました。
「先生ー。エリン先生。」
先生に駆け寄ったローズは
「先生、大好き。」とだけ伝えたけれど後は言葉が出ないのでした。
桜の花びらががはらはらと散って、みんなをピンク色で包んでいきます。
「ありがとう。また会えますよ。」
と言って先生は花束を受け取ってくれました。
ムスカリの花束は子猫の手に握られていたのであったかくなっていました。
ほんの小さい壺のような花がみっしりと付いている青い青いムスカリが
子猫たちの一生懸命な想いを表すかのようで、
エリン先生は大切にムスカリの花束を花瓶に生けました。
ご覧いただきありがとうございました。
アンミュゲ アンジュ